「1錠単価が安いから患者負担も低い」と判断すると、月の薬剤費が約2倍になります。

トピロリック錠40mg(一般名:トピロキソスタット錠、製造販売:富士薬品)は、痛風・高尿酸血症治療薬に分類されるキサンチンオキシダーゼ(XO)阻害薬です。YJコードは3949004F2032。現時点でジェネリック医薬品(後発品)は存在せず、先発品のみの流通となっています。
2026年4月1日施行の薬価改定により、トピロリック錠40mgの薬価は29.70円/錠から28.90円/錠に引き下げられました。令和8年度の薬価改定では薬剤費ベース全体で▲4.02%の改定が行われており、トピロリック錠も対象品目として価格が変動しています。
下表に、トピロキソスタット製剤の全規格の最新薬価をまとめます。
| 製品名 | 規格 | 製造会社 | 新薬価(2026年4月~) | 旧薬価(2026年3月まで) |
|--------|------|----------|----------------------|----------------------|
| トピロリック錠20mg | 20mg1錠 | 富士薬品 | 14.80円 | 15.30円 |
| トピロリック錠40mg | 40mg1錠 | 富士薬品 | 28.90円 | 29.70円 |
| トピロリック錠60mg | 60mg1錠 | 富士薬品 | 39.80円 | 41.20円 |
| ウリアデック錠20mg | 20mg1錠 | 三和化学 | 14.90円 | 15.40円 |
| ウリアデック錠40mg | 40mg1錠 | 三和化学 | 27.30円 | 28.10円 |
| ウリアデック錠60mg | 60mg1錠 | 三和化学 | 40.00円 | 41.30円 |
なお、薬価は定期的に改定されるため、処方・調剤に際しては常に最新の薬価基準を確認することが原則です。
「最新薬価は公式で確認する」が基本です。
参考:薬価サーチ(トピロリック錠40mgの同効薬・薬価一覧)
https://yakka-search.com/index.php?s=622266301&stype=7
参考:ケアネット 痛風・高尿酸血症治療薬一覧(薬価・YJコード確認用)
https://www.carenet.com/drugs/category/gout-preparations/3949004F2032
臨床で処方コストを議論する場合、「1錠あたりの薬価」だけを見て比較すると判断を誤る可能性があります。トピロキソスタットは1日2回投与が原則であるため、1日薬価の算出にあたっては服用回数を考慮した計算が必要です。
標準的な用量別の1日薬価(2026年4月改定後)は以下のとおりです。
| 投与量 | 使用錠剤 | 1日薬価 | 28日分薬剤費 | 3割負担(28日分) |
|--------|----------|---------|------------|-----------------|
| 開始量:20mg×2回/日(計40mg) | 20mg錠×2錠 | 29.60円 | 828.80円 | 約249円 |
| 中等量:40mg×2回/日(計80mg) | 40mg錠×2錠 | 57.80円 | 1,618.40円 | 約486円 |
| 維持量:60mg×2回/日(計120mg) | 60mg錠×2錠 | 79.60円 | 2,228.80円 | 約669円 |
28日処方・3割負担の場合、維持量(60mg×2回)で患者の窓口負担は薬剤費のみで約669円です。これに処方箋料・調剤技術料・薬学管理料などが加わるため、実際の窓口負担はさらに高くなります。
比較のために挙げると、フェブキソスタット(フェブリク錠)の先発品40mgは1錠約53円で1日1回投与であるのに対し、トピロリック錠60mgは39.80円でも1日2回服用のため1日薬価は79.60円と、結果的にコストが上回ります。これが条件です。
薬剤費だけでなく、服薬アドヒアランス(1日2回の飲み忘れリスク)も含めて総合的に評価することが、適切な処方選択に直結します。
参考:フェブリクvsトピロキソスタット比較(cocoro-kusuri.com)
https://cocoro-kusuri.com/column/lifestyle-related-diseases/febutaz_topiroxostat/
薬価と同時に処方選択の判断を左右するのが、臨床的エビデンスの厚みです。トピロリック(トピロキソスタット)は、薬価面では先発品のみ・1日2回投与というコスト上の不利がある一方で、腎機能低下を伴う高尿酸血症患者への有用性を示すエビデンスが蓄積しています。
eGFR低下を伴うCKD G3相当の患者を対象とした国内の多施設研究では、トピロキソスタット投与により血清尿酸値の低下に加えてeGFR変化量の有意な抑制が認められています。また、顕性蛋白尿を伴う糖尿病性腎臓病(DKD)患者を対象としたUPWARD試験では、28週時点でプラセボ群と比較して尿酸値低下と蛋白尿減少の双方に有意差が認められました。
さらに注目されるのは、動物実験においてトピロキソスタットがフェブキソスタットと比較して蛋白尿減少効果が強いことが報告されており、臨床においても同様の傾向が確認されつつある点です。腎保護という観点からはフェブキソスタットとの差別化ポイントになり得ます。
| エビデンス | 対象患者 | 主な結果 |
|-----------|---------|---------|
| UPWARD試験 | 糖尿病性腎臓病+高尿酸血症 | 蛋白尿減少・eGFR低下抑制 |
| ETUDE試験 | 顕性蛋白尿のある糖尿病性腎症 | 尿酸低下+腎保護効果確認 |
| CKD G3対象多施設研究 | eGFR 30~60 | 長期投与でeGFR維持 |
これを踏まえると、単純に「薬価が高いから他剤を選ぶ」のではなく、合併する腎疾患・蛋白尿の有無を確認した上で処方判断することが望ましいといえます。「CKD合併例ではトピロリックを積極的に検討」が原則です。
参考:高尿酸血症治療ABC・腎保護効果の解説(高尿酸血症.jp)
https://kounyousan.jp/abc/009.html
参考:日本腎臓学会CKDガイドライン(脂質異常症・高尿酸血症の章)
https://jsn.or.jp/data/gl2023_ckd_ch05.pdf
「トピロリック錠にはなぜジェネリックがないのか」という疑問は、現場でしばしば耳にします。結論から述べると、トピロキソスタットは2013年3月に薬価収載されており、現時点(2026年3月)で後発品は存在しません。先発品のみの収載状態です。
後発医薬品が収載されるには、原則として先発品の物質特許・用途特許が切れている必要があります。トピロキソスタットは比較的新しい化合物であり、特許保護期間が有効な間は他社からのジェネリック製造は認められません。富士薬品(トピロリック)と三和化学研究所(ウリアデック)の2社がトピロキソスタットを販売していますが、これは同一成分・同一メーカーからの別ブランドではなく、それぞれが独立した先発品として薬価収載されています。
意外ですね。この点から、「ウリアデック錠は後発品ではないか」と誤解されることがありますが、ウリアデック錠も先発品として承認された医薬品です。
薬価制度上では、先発品同士として両剤が並列して収載されており、同一成分であれば医師の指示なく変更調剤することはできません。2026年4月現在、後発品収載の見通しについては公式発表はなく、引き続き先発品のみの取り扱いとなっています。後発品が収載されるタイミングは、少なくとも特許満了後に後発品メーカーが承認申請を行い、薬価収載されるまでのプロセスが必要です。処方しているトピロリックをジェネリックに切り替えられると想定して患者に説明している場合、現時点では誤りになります。注意が必要です。
参考:日経メディカル 処方薬事典(トピロリック錠40mg基本情報)
https://medical.nikkeibp.co.jp/inc/all/drugdic/prd/39/3949004F2032.html
薬価改定が実施されるたびに、処方箋の薬剤費計算が変わります。これは医療従事者として見落とされがちな実務上の注意点です。
2025年10月には厚生労働省が令和8年度薬価改定の資料内でトピロリック錠40mgの参考薬価として旧薬価36.80円→31.40円(▲14.5%)という試算例を示していましたが、最終的な2026年4月の改定後薬価は28.90円/錠と確定しています。改定サイクルの途中経過では試算値と確定値がずれる場合があるため、公式告示後の薬価を必ず確認することが求められます。
実務上、薬価改定をまたぐ長期処方が行われるケースでは、処方した時点と調剤・請求した時点で薬価が変わっていることがあります。薬価改定は原則として4月1日付で施行されるため、3月末に処方された処方箋が4月に調剤される場合は新薬価が適用されます。これが条件です。
また、トピロキソスタットは用法・用量の注意点としても重要な点があります。
- 開始量:1回20mg、1日2回(朝夕)
- 増量の目安:血中尿酸値を確認しながら漸増
- 維持量:1回60mg、1日2回(1日計120mg)が一般的な維持量
- 最大量:添付文書上の上限は1回60mg、1日2回
1錠40mgという規格は、開始量(20mg×2)から維持量(60mg×2)への移行期に使用される中間的な規格です。錠剤に割線があるため、20mg規格の代わりとして40mg錠を半錠にして使用することも物理的には可能ですが、割線使用は医師の指示のもとで行われるべきものです。
処方設計において40mg錠の位置づけを正確に把握しておくことで、薬局薬剤師への疑義照会を減らすことにもつながります。これは使えそうです。
参考:トピロキソスタットの薬物動態・使い分け解説(ph-miya.com)
https://ph-miya.com/xoi-xanthine-oxidase-inhibitor-pharmacokinetics/
参考:厚生労働省 令和8年度薬価改定資料(薬価改定ルールの詳細)
https://www.mhlw.go.jp/content/10808000/001596964.pdf

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