リスペリドン錠ヨシトミの経過措置と販売名変更の対応

リスペリドン錠「ヨシトミ」の経過措置満了と販売名変更について、医療従事者が知っておくべき対応のポイントを解説。2027年3月末の期限までに何をすべきか確認できていますか?

リスペリドン錠ヨシトミの経過措置と販売名変更の正しい対応

「在庫が残っているは、経過措置後も自費で患者に渡せばいい」は全くの誤りで、期限後に保険請求した場合は返還請求の対象になります。


📋 この記事の3つのポイント
経過措置満了日の確認

リスペリドン錠1mg/2mg/3mg「ヨシトミ」の経過措置満了予定日は2027年3月31日。OD錠は既に2025年3月末で満了しており、現時点での保険請求は不可です。

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販売名変更の全体像

田辺三菱→全星薬品工業(製造)→ニプロ(販売)への移管が完了。錠剤は「ヨシトミ」から「ニプロ」へ、内用液は「杏林」への販売名変更が進行中です。

現場での正しい対応

販売名変更品はYJコードが変わるため、レセコン・電子カルテの名称変更対応が必須です。切り替え忘れが保険請求エラーの主要原因になります。


リスペリドン錠「ヨシトミ」の経過措置とは何か:基本情報の整理



リスペリドンは統合失調症の治療薬として広く使われている抗精神病薬で、「ヨシトミ」の屋号を持つ製品は長年にわたり多くの医療機関・薬局で採用されてきました。しかし2024年以降、この「ヨシトミ」名を持つ製品群が大きく動いています。


まず「経過措置」という概念を整理しておきましょう。医薬品が販売中止・名称変更などによって薬価基準から削除されることが決まった際、医療機関・薬局の在庫調整や周知期間を確保するために、一定期間は保険請求を認める制度が経過措置です。つまり、経過措置期間は「保険適用の猶予期間」であり、その期限を過ぎると、たとえ在庫が残っていても保険請求は認められなくなります。


経過措置が重要なのはここです。期限後に誤って保険請求すると、後日レセプト審査でエラーとなり、返還請求を受けるリスクがあります。


リスペリドン「ヨシトミ」製品については、剤形ごとに経過措置の状況が大きく異なります。以下に整理します。
































製品名 区分 経過措置満了日(予定)
リスペリドンOD錠0.5mg/1mg/2mg/3mg「ヨシトミ」 販売中止 2025年3月末(満了済)
リスペリドン錠0.5mg「ヨシトミ」 販売中止 2027年3月31日(予定)
リスペリドン錠1mg/2mg/3mg「ヨシトミ」 販売名変更(→「ニプロ」) 2027年3月31日(予定)
リスペリドン細粒1%「ヨシトミ」 販売名変更(→「ニプロ」) 2027年3月31日(予定)
リスペリドン内用液1mg/mL「ヨシトミ」 販売名変更(→「杏林」) 2027年3月31日(予定)


OD錠については既に経過措置が満了しています。現時点でリスペリドンOD錠「ヨシトミ」の在庫が残っていても、保険請求はできません。これは今すぐ確認すべき事項です。


参考資料:厚生労働省 中医協総会資料「薬価基準から削除する品目及び経過措置期間を延長する品目について」
https://www.mhlw.go.jp/content/10808000/001655200.pdf


リスペリドン錠「ヨシトミ」の販売移管と販売名変更の全体像:田辺三菱→ニプロへの流れ

「ヨシトミ」という屋号がついた製品の経緯は、多くの医療従事者にとってやや複雑に見えるかもしれません。ここで流れを整理します。


リスペリドン錠1mg/2mg/3mg「ヨシトミ」およびリスペリドン細粒1%「ヨシトミ」は、もともと田辺三菱製薬株式会社が販売していました。2024年11月に田辺三菱からニプロ株式会社へ販売移管が実施されました。この移管に際し、製造販売元は全星薬品工業株式会社のまま変更なしです。


販売会社が変わるということです。


その後、2025年12月にはニプロから「販売名変更のご案内」が発出され、「リスペリドン錠1mg/2mg/3mg『ヨシトミ』」は「リスペリドン錠1mg/2mg/3mg『ニプロ』」に変更されることが正式にアナウンスされました。新販売名「ニプロ」品の出荷開始は2026年2月〜7月にかけて順次始まっています。


内用液についても同様に動きがあり、「リスペリドン内用液1mg/mL『ヨシトミ』」は、同仁医薬化工株式会社との販売受託契約終了を経て、2024年9月よりキョーリンリメディオ株式会社へ引き継がれ、2025年12月に「リスペリドン内用液1mg/mL『杏林』」への販売名変更が案内されています。旧「ヨシトミ」名品は2026年3月の官報告示によって経過措置品目へ移行し、経過措置満了は2027年3月31日の見込みです。


まとめると、「ヨシトミ」名を持つリスペリドン製品は現在、


- 錠剤(1mg/2mg/3mg)と細粒:→「ニプロ」へ名称変更(販売移管もニプロ)
- 内用液:→「杏林」へ名称変更(キョーリンリメディオが販売)
- OD錠(0.5mg/1mg/2mg/3mg):→既に販売中止・経過措置満了済


という状況です。販売名変更品については、旧「ヨシトミ」名品が経過措置に移行するのと並行して、新名称品が順次供給されています。


参考資料:ニプロ株式会社「リスペリドン錠1mg/2mg/3mg「ニプロ」新発売(販売名変更品)のご案内」
https://med.nipro.co.jp/servlet/servlet.FileDownload?file=00PRB00000k0fn32AA


リスペリドン錠「ヨシトミ」の経過措置満了後に保険請求するとどうなるか:レセプト返戻・返還リスクの具体的な中身

医療従事者にとって最も実務的なリスクは、経過措置の期限管理を誤ることによる保険請求トラブルです。実際の現場でどのような問題が起きるのかを具体的に見ておきましょう。


経過措置が終了した医薬品を保険請求した場合、レセプト審査でエラーとして検出されます。


レセコンや電子カルテによっては、経過措置切れの医薬品でもシステム上は入力・保存できてしまうケースがあります。これが落とし穴です。「入力できた=保険請求できる」ではありません。実際に医療事務の現場では、「経過措置が切れた薬を入力できてしまい、翌月にレセプトエラーとして発覚した」という事例が報告されています。このような場合、当該薬剤の保険点数を削除して再請求するか、同成分の継続販売品(新名称品)に差し替えて対応するかを選択することになります。


しかし、特に代替品がない販売中止品の場合、差し替えが利かず、当該薬剤分の保険点数が丸ごと取れなくなるリスクがあります。これは調剤薬局にとっては薬剤費の持ち出しにつながる経済的損失です。


また、電子処方箋を運用している薬局では別の問題も発生します。調剤年月日が経過措置期間内であっても、調剤結果の登録日が経過措置期間外になっていると登録エラーとなるため、システム対応が別途必要になります。


リスペリドンOD錠「ヨシトミ」については既に2025年3月末で経過措置が満了しており、現在は保険請求不可の状態です。仮に在庫が残っていても、それを患者に渡して保険請求することはできません。棚卸しの際に在庫が発見された場合は、廃棄処理の検討が必要です。


経過措置品の期限管理は在庫管理の一部として捉えるのが原則です。


参考資料:データインデックス株式会社「薬価基準削除と経過措置」
https://www.data-index.co.jp/knowledge/236631/


参考資料:しろぼんねっと「経過措置切れの薬品について(Q&A事例)」
http://shirobon.net/qabbs_detail.php?bbs_id=60505


リスペリドン錠「ヨシトミ」から「ニプロ」への切り替え対応:レセコン・採用薬変更の実務ポイント

販売名変更に伴って現場が対応すべき最重要事項は、レセコン・電子カルテの薬品マスタ更新です。「同じ成分だから変更不要」と思いがちですが、販売名変更では一般的にYJコード(薬価基準収載医薬品コード)が変わります。


これが変わると何が起きるでしょうか?


旧コードのまま入力・請求し続けると、経過措置期限後に自動的にエラーが発生します。逆を言えば、事前にレセコンのマスタを新コードに更新しておけば、期限後もスムーズに新名称品で請求できます。院外処方を発行している医療機関では、処方箋の薬品名表記が調剤薬局との間で齟齬を生じさせないためにも、切り替えのタイミングを薬局側と共有しておくことが大切です。


以下の点を現場でチェックしましょう。



  • ✅ レセコン・電子カルテの薬品マスタに「リスペリドン錠1mg/2mg/3mg『ニプロ』」「リスペリドン細粒1%『ニプロ』」が正しく登録されているか

  • ✅ 旧「ヨシトミ」名のコードが経過措置期限後も使用可能な状態で残っていないか(削除またはフラグ管理)

  • ✅ 一般名処方の標準的な記載に変更がないか確認(一般名処方を活用している施設は影響が少ない)

  • ✅ 院外処方の場合、連携薬局への変更通知が完了しているか

  • ✅ 電子処方箋を運用している場合、経過措置期限前後の調剤結果登録日に注意する


「ニプロ」への名称変更品は2026年2月〜7月にかけて順次出荷が開始されています。なお、製造販売元は引き続き全星薬品工業株式会社であり、製剤の中身(成分・規格・薬価)は同一です。薬価は1mg:10.40円、2mg:10.40円、3mg:16.80円(新販売名品)と確認されています。


新旧の切り替えは、薬局・医療機関ともに「旧品の在庫が消尽してから新品に切り替える」という現実に即した対応が基本です。


参考資料:ニプロ株式会社 経過措置品目一覧
https://med.nipro.co.jp/ph_product_transitional_measures


リスペリドン錠「ヨシトミ」経過措置をめぐる独自視点:「販売名変更」と「販売中止」では対応が全く異なるという盲点

医療従事者の間でしばしば見落とされるのが、「販売名変更による経過措置」と「販売中止による経過措置」では、経過措置終了後の対応がまったく異なるという点です。


販売中止による経過措置の場合は、同一成分の他メーカー品への切り替えが必要になります。ところが、販売名変更の場合は、全く同じ成分・同じ製造元の製品が「新しい名前」で継続供給されます。つまり、薬品名とコードを更新するだけで実質的に何も変わらないのです。


「ヨシトミ」錠1mg/2mg/3mgはこの「販売名変更」に該当します。


一方、リスペリドンOD錠「ヨシトミ」と錠0.5mg「ヨシトミ」は「販売中止」です。こちらは経過措置期限後、同一製品は一切入手不可となります。OD錠については既に期限が過ぎているため、現在は完全に保険適用外です。患者がOD錠を服用していた場合は、普通錠への変更や他社OD錠(例:「NP」などのジェネリック各社品)への切り替えを既に対応していなければなりません。


この2種類の違いを混同すると、実務対応を誤る可能性があります。


具体的に整理すると、「販売名変更」品は経過措置中でも新名称品に切り替えるだけでよく、焦る必要はありません。しかし「販売中止」品は、使用中の患者がいれば医師との連携のもと代替薬への処方変更が必要です。それぞれの経過措置品目が「変更か中止か」を確認することが、正しい実務対応の出発点です。


また、製造販売業者の承継(会社名変更)が伴う場合、薬価基準上の削除と新規収載が同時に行われるため、厚生労働省の中医協資料での確認が最も信頼できる情報源です。ニプロのウェブサイト「経過措置品目一覧」もリアルタイムで更新されているため、定期的なチェックをお勧めします。


「変更か中止か」が判断軸です。


参考資料:田辺ファーマ Medical View Point「リスペリドン(中止案内中)」
https://medical.tanabe-pharma.com/di/product/rpd/


参考資料:キョーリンリメディオ株式会社「リスペリドン内用液1mg/mL 販売名変更のご案内(2025年12月)」
https://www.med.kyorin-rmd.com/news/pdf/2025/251205Risperidone.pdf






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