腎機能が正常な成人でも、初回投与でめまい・傾眠が出て転倒リスクが跳ね上がります。

プレガバリンカプセル25mgサワイは、沢井製薬が製造販売するプレガバリン(Pregabalin)25mg含有のハードカプセル製剤です。先発品であるリリカカプセル25mg(ファイザー)と同一の有効成分・含量を持ち、2019年以降に後発品として薬価収載されました。
有効成分のプレガバリンはGABA(γ-アミノ酪酸)の構造類似体に分類されますが、GABA受容体には作用しません。電位依存性カルシウムチャネルのα2δサブユニットに選択的に結合し、神経終末からの興奮性神経伝達物質の過剰放出を抑制することで鎮痛・抗不安作用を発揮します。つまり、作用機序は独自のものです。
先発品との主な相違点として医療従事者が気にするのは「添加物」の違いでしょう。サワイ品のカプセル内容物にはトウモロコシデンプン、乳糖水和物などが含まれており、乳糖不耐症または乳製品アレルギーを有する患者への投与には確認が必要です。先発品リリカも同様に乳糖を含むため、この点における差異は実質的にはほとんどありません。ただし添加物の微細な違いが一部患者で消化器症状の差につながる可能性はゼロとは言い切れず、切り替え後の症状変化には注意を払う姿勢が求められます。
後発品への切り替えによって薬価は大幅に削減されます。2024年度の薬価基準においてリリカカプセル25mgが1カプセルあたり約38円であるのに対し、後発品のプレガバリンカプセル25mgサワイは約16円程度に抑えられており、長期処方患者にとって自己負担軽減効果は無視できません。これは使えそうです。
なお外観はリリカの白色と異なり、製剤によってカプセルの色調が若干異なる場合があります。患者向けの服薬指導では「薬の色が変わっても同じ成分です」と事前に説明しておくことで、患者の混乱や服薬中断を予防できます。
プレガバリンカプセル25mgサワイの標準的な用法・用量は、添付文書に基づいて神経障害性疼痛・線維筋痛症・部分発作(各適応症)ごとに異なります。神経障害性疼痛では通常1日150mgから開始し、1週間以上かけて漸増、維持量は1日300mgが目安です。最大用量は1日600mgまでとされています。
腎機能が重要です。プレガバリンは腎排泄型薬剤であるため、クレアチニンクリアランス(CCr)に基づく用量調整が添付文書で明示されています。具体的な目安は以下の通りです。
| CCr(mL/min) | 1日総用量の上限 | 分割回数 |
|---|---|---|
| ≧60 | 600mg | 2~3回 |
| 30〜60未満 | 300mg | 2~3回 |
| 15〜30未満 | 150mg | 1~2回 |
| <15(透析なし) | 75mg | 1回 |
| 透析施行中 | 75mg(補充投与あり) | 透析後追加投与 |
CCrの算出にはCockcroft-Gault式が一般的です。血清クレアチニン値だけで判断すると過小評価・過大評価のリスクがあるため、年齢・体重も必ず考慮してください。これが原則です。
高齢者は筋肉量が少なく、血清クレアチニンが正常範囲内であっても実際の腎機能が低下していることが多いです。見かけ上の正常値に惑わされないよう、推算GFRやCCrを積極的に確認する習慣が求められます。
透析患者においては通常量に加えて透析後の補充投与が必要になる点も忘れやすいポイントです。1回透析で除去されるプレガバリン量を補うため、透析終了直後に25〜75mgの追加投与を行うよう添付文書に記載されています。透析スケジュールと処方タイミングの確認が条件です。
プレガバリンの代表的な副作用は、めまい(発現率約30〜40%)と傾眠(約20〜30%)です。これらは投与開始初期または増量時に多く見られ、特に高齢患者では転倒・骨折リスクに直結します。厳しいところですね。
めまい・傾眠が最も多い副作用です。具体的には、プレガバリン内服後1〜2時間で眠気が強くなるケースが多いため、外来患者には自動車運転・高所作業の禁止を必ず指導してください。処方箋の備考欄や服薬指導記録への記載も重要な安全管理の一環です。
浮腫も見落とされがちな副作用の一つです。発現率は約10〜15%とされており、体重増加(1週間で2kg以上など)を伴うことがあります。心不全患者や腎不全患者では症状が増悪するリスクがあるため、投与開始後の体重モニタリングが推奨されます。
視覚障害(複視・霧視など)は比較的まれですが、患者から「見えにくくなった」と訴えがあった場合は減量・中止を検討する判断材料となります。なお、これらの副作用は用量依存的な傾向があり、低用量(25〜75mg/日)から慎重に開始・漸増することが基本です。
重篤副作用として横紋筋融解症・腎不全・血管性浮腫・Stevens-Johnson症候群が報告されています。頻度は低いものの、筋肉痛・脱力感・褐色尿・急速な皮膚症状の出現時には早急な対応が必要です。これらは必ず事前に患者へ説明するべき情報として押さえておきましょう。
2019年4月、プレガバリンは「第三種向精神薬」に正式指定されました。これは依存形成や乱用のリスクが認められたためであり、処方・保管・廃棄の各段階で法的義務が発生します。意外ですね。
第三種向精神薬に指定されたことで、医療機関には以下の管理義務が課されています。
医薬品医療機器等法(薬機法)のみならず、麻薬及び向精神薬取締法の遵守が必要となる点が、他の多くの処方薬と大きく異なります。これが原則です。
なお、乱用目的での入手事例が海外・国内ともに報告されており、「多量処方の要求」「複数医療機関への同時受診」などの不自然な行動を示す患者への対応には注意が必要です。処方時には直近の処方歴を電子薬歴や医療機関間連携ツールで確認することが、乱用防止の観点から推奨されます。
プレガバリンを突然中止した場合、不眠・悪心・頭痛・下痢・不安感・発汗などの離脱症状が出現することが知られています。これが見落とされると患者QOLが大きく低下します。
離脱症状のリスクが最も高いのは「急激な中止」です。添付文書では「投与を中止する場合には、少なくとも1週間以上かけて徐々に減量する」と記載されており、漸減が基本です。長期投与後の中止ではさらに慎重な減量スケジュールが必要とされており、患者の投与期間・投与量に応じた個別設計が求められます。
実臨床では、手術前後の絶食期間中に内服中断が生じるケースがあります。プレガバリンを長期服用中の患者が入院・手術予定となった場合は、麻酔科・病棟と早期に連携して継続投与または計画的減量のスケジュールを組む必要があります。連携が条件です。
術後の疼痛管理でプレガバリンが新規導入されるケースも増えており、術前から短期間使用→術後漸減というプロトコルを採用している施設もあります。このような多職種連携の場面においても、プレガバリンの薬理特性・用量調整・中止方法についての共通認識を持つことが患者安全につながります。
なお、ガバペンチン(ガバペン)など同系統薬との交差依存性については現時点で十分なデータがなく、切り替え時の離脱症状についても個々に観察する姿勢が必要です。情報収集を続けることが重要ですね。
参考情報として、プレガバリンの向精神薬指定に関する厚生労働省通知の詳細や最新の添付文書は以下から確認できます。
添付文書・RMP(医薬品リスク管理計画)など規制情報の参照元として有用な独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)の公式ページです。
PMDA:プレガバリンカプセル添付文書(沢井製薬)
向精神薬の管理・取り扱いに関する法的根拠と医療機関の遵守事項を確認するための厚生労働省の麻薬・向精神薬関連情報ページです。
厚生労働省:向精神薬の取り扱いに関する情報

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